乳がんの闘病を絵本にした『ママはかいぞく』を読んだ

Amazonで見かけて良さそうだったので買った。フランス語でもキャンサーはキャンサー。「カニなんてへっちゃら号」と和訳すると伝わりにくいけど、致し方無い。

著者が乳がんの闘病をするにあたって、4歳半の息子さんにそれをどのように伝えるか、というのが元々の動機だったようで、我が家も上の子が4歳なのでマッチ感がある。

闘病の苦しいところを苦しいと実直に表現しているけども、全体として悲壮感はなく、ポジティブに伝えられている。かいぞくのたたかいとして文章は作られているんだけど、絵のそこかしこに注射器であったり薬といった治療に関わるグッズがあしらってある。

読み聞かせたところ、割と気に入ってくれたようで、何度かリクエストされては読んでいる。

家内は「深い、序盤意味わからんと思ったけど」と言っていて、その反応は狙い通りなんだろうと思った。子どもももう少し大きくなれば、かいぞくは病気と闘っているのだ、ということを理解できそうではある。

この絵本ではママかいぞくはたたかいに勝って、たからのしまを見つけることはできているけども、世の中に置いては勝てなかった人たち、勝ったけれども大きな傷が残ってしまった人たちもいる。そういうことも含めて、死生観を少しづつ伝えて育んでいけると良いんだろうなと思っている。

ママはかいぞく

ママはかいぞく