栄養成分表示を盲目的に信じるしか無い状態は不健全ではないか

コンビニでイカの七味焼きみたいなやつを買ってきたんですけど、栄養成分表示をみると商品の75gに対してタンパク質量が19.5gあることになっていた。いくらイカがタンパク質が豊富といえどもそこまで多くないんじゃなイカ

日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によるとイカのタンパク質量は可食部100gあたり10.6gとなっている。

調理加工食品類/(魚フライ類)/いかフライ/フライ用、冷凍 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等

みんな大好き Slism で見ると100gあたり18.1gとなっている。仮にこちらを採用したとしても、75gで19.5gは6gほど多めに振れていることになる。

イカ - カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism

6gの差を埋めるファクターとして「添加されたアミノ酸をタンパク質としてカウントしている」というのがある。これはわからない、なぜなら包装を捨てちゃったから。

アミノ酸の表記上の取り扱いというのはメーカーによって揺らぎがある。出典は誰かに任せるけど、FDA のお達しとして「アミノ酸はタンパク質としてカウントしてはならない」というのがあるらしい。カロリーはPFCから算出されるので、アミノ酸が入っていてもタンパク質としてカウントしないのだからカロリーとしても計上しない、という方針を取るメーカーはある。これが不誠実だ、とは言えなくて、なぜなら FDA ルールに沿っているから。

EAA を例に取ってみると、

ALL9 の方がアミノ酸以外のもので 50kcal になっている可能性があるかというと、1スクープ 15g の中でカーボが 1g 未満と書いてあるのだからタンパク質と脂質で 46kcal を賄っている必要があって、そのうち 10g が EAA なのだから 4g が脂質だとしても 36kcal なので計算が合わない。EAA 10g をタンパク質換算して 40kcal として残りの 6kcal が他のアミノ酸やらなんやらだ、と考えた方が腑に落ちる。

で、まあ俺様が問題だと思っているのは、絶対それおかしいだろ、と思ったとしてもそれを手軽に検証できなくて、公的な成分表記だとか上のような推測に基づく算出くらいしか手立てがない。メーカーに表示がおかしいと訴えたり、消費者センターに訴えても、根拠を見せつけられなくて訴えは虚空に消え去ってしまわないか。

イカは美味しかったです。