最近、「キャリアラダー」っていう表現が気になっている。普通に使われているけど、個人的にはちょっと違和感がある。「ラダー」ってどうしても一本調子で等幅線上へ登っていくイメージだけど、実際のキャリアはそんなに単純ではない。
特にVPoXとかCxOみたいなポジションになってくると、単純に「上に登る」っていうよりも、責任や影響の範囲がどんどん広がっていく感覚が強い。垂直方向だけじゃなくて、水平方向や斜め方向、いろんな方向に拡張していく感じ。だから「はしご」っていう単一方向のイメージがしっくり来ない。
実際いまは取締役CPOではあるが、比率で言えば取締役として会社経営全般に関わる支配率のが高い。なので、こういうタイトルを得ることを目指すこと自体は悪くないんだけど、実際にそのポジションに就くと、本来やりたかったことよりも、「やらなければいけないこと」が山積みになるケースが多い気がする。し、そのギャップをちゃんと考えきれていないんじゃないか。なぜなら、取締役になってみないと取締役の責務が何なのかわからないから。
っていうのもあり、こうした多次元的なキャリアの広がりをうまく表現できる言葉を探していて、「キャリアマップ」とか「キャリアエコシステム」なんかも考えたんだけど、個人的には「キャリアランドスケープ」が一番しっくりきた。「ランドスケープ」って景観とか地形っていう意味だけど、複雑で広がりのある景色みたいなイメージが、経営層に近づくにつれて広がる視野や多面的な責任範囲をうまく表現できている気がする。
社内でもこの「キャリアランドスケープ」っていう表現を使ってみると、社員が自分のキャリアをもっとリアルに捉えられるようになりそう。単純な「昇進」っていうイメージから抜け出して、より現実的で魅力的なキャリア設計につながるんじゃないかな。
「キャリアラダー」じゃなくて、「キャリアランドスケープ」。キャリアの考え方をアップデートしてみるのもありなんじゃないかと思っている。